一般の人にとってO2Oという言葉を耳にしたことがある方は少ないでしょう。
これはマーケティング用語の一つであり、オンラインとオフラインが融合することで相互に影響を及ぼす状況や仕組みのことをO2Oと呼んでいます。
インターネットの普及により現在ではネットで情報収集し、そのあとで店舗に買い物に行くというスタイルも増えましたし、お店で気になる商品を見つけてあとからネット通販で買うというスタイルも増えました。

ネット社会の後押し

O2Oという概念はそもそもインターネットが存在しない時代にはありませんでした。
現在ではインターネットが広く普及しましたし、スマホや携帯電話も多くの方が所有するようになったことでオンラインやオフラインで得た情報が相互に影響を与えることも多くなったのです。

質の高い情報をより簡単に入手できる環境が整った、と言い換えても良いでしょう。
一昔前なら新聞広告やテレビコマーシャルなどでしか商品の情報を入手することはできませんでしたが、現在ではネットを使って簡単に情報が手に入ります。
また、店舗で気になる商品を見つけても即決せず、ひとまずネットで調べてからにするという方が増えたのです。

問題点もある

消費者にとってオンラインで情報を得るというのは非常に大きなメリットがありますし、現在では実際に多くの方が商品やサービスを購入する前にネットで調べるという行動に出ています。
そのため、店舗をまるでショールームのように使用する消費者が増えてしまったことは大きな問題点と言えるでしょう。

店舗では購入せず、あとからネットショップの中で一番安いお店を見つけて購入するという方も大勢いますし、こうした状況に頭を悩ませている小売店はたくさんあります。
ネットが発達したことで企業側には販促のチャンスが増えましたし、消費者はあらゆる情報を入手できる立場になりましたが、まったく問題点がないわけではないのです。

企業側の対策

特に若い世代の方だと、家電量販店などでもスマホを片手に商品を見て回っている方が少なくありません。
気になる商品をすぐにスマホで調べ、口コミや最安値店を探している方が実に多いのです。

こうした状況に苦慮しているお店はたくさんあると思いますが、打開策を図るにはお店でしかできないサービスを盛り込むことが重要と言えるでしょう。
価格競争になってしまうと経費が少なくて済むネットショップに敵うはずはありませんから、安さ以外の部分で勝負するべきです。

このお店で購入したい!と消費者に思わせることができれば顧客の流出も防ぐことができるのではないでしょうか。
オフラインからオンラインに、もしくはその逆のことまで考えた総合的なマーケティング対策が企業には求められています。